失った歯を歯根から回復できるインプラント治療。ブリッジや入れ歯よりも審美性・機能性・耐久性に優れていることから、人気が高まっている治療法です。
それだけにインプラント治療に関心があり、インターネット上で情報を集めている方もいらっしゃるかと思います。その際、気になる方が多いのが「歯科用CT」についてです。
ブリッジや入れ歯では必要のない歯科用CTによる検査は、なぜインプラント治療で必須となっているのか。今回はそんなインプラント治療で行うCT検査の役割やメリットについて、宇都宮市砂田町のココ歯科クリニックがわかりやすく解説をします。
目次
▼そもそも歯科用CTとは?
大きなケガをしたり、深刻な病気が疑われたりする時には、病院でCT検査を受けることがあります。CTは、身体の組織や臓器を3次元的に観察できる画像が得られる検査で、骨折の状態や腫瘍の有無などを正確に把握する上で有用です。
そんな医科のCTを歯科用に改良したものが歯科用CTです。歯科用CTの場合は、撮影部位が口腔周囲に限定されます。
そのためエックス線による被ばく量も医科のCTより低いのが特徴といえます。撮影時間3分程度で、患者様の心身に大きな負担がかかることはまずありません。
▼歯科用CTでできること
歯科用CTでできることは、通常の歯科治療で行うレントゲン撮影と比較することで自ずとわかります。
まず、レントゲン撮影で得られる画像は、2次元(平面)であることを思い出してみましょう。一般的な写真と同じように、ひとつの方向からしか観察することはできません。当然ですがレントゲン撮影をした後に、観察する角度は変えられませんよね。
一方、歯科用CTで得られる画像は3次元(立体)です。撮影後に任意の角度から様々な組織・器官を観察できることから、より多くの情報が得られます。これが外科処置を伴うインプラント治療では、極めて重要なポイントとなるのです。
具体的には、人工歯根であるインプラント体を埋め込む顎の骨の幅・奥行き・深さなどを精密に測ることができます。同時に、顎の骨に分布している神経・血管の走行や上顎洞という空洞の位置まで正確に把握できるのです。
▼インプラント治療で歯科用CTを行うメリット
【メリット1】顎の骨の幅・厚み・量・骨密度を把握できる
インプラント治療で人工歯根(インプラント体)を適切に埋め込むためには、顎の骨の状態を正確に把握しなければなりません。
それならレントゲン撮影でも行えるのでは?と思われるかもしれませんが、顎の骨は複雑な形をしており、一方向から顎骨を観察して適切な形をしていたとしても、視点を少し変えただけで、骨の欠損が見つかることもあります。
その点、歯科用CTは、任意の角度から顎骨を観察できるだけでなく、骨の量や質(密度)まである程度、予測することができるのです。これはインプラント治療の精度を高める上で、極めて大きなメリットとなることでしょう。
【メリット2】術中の偶発症を回避しやすくなる
上の歯のインプラント治療では、頬の裏にある副鼻腔の一種・上顎洞の位置を見誤ることで、人工歯根が突き出てしまうトラブルが起こる可能性があります。
その結果、インプラント治療が失敗に終わるだけでなく、上顎洞炎(じょうがくどうえん)という深刻な病気を引き起こすこともあるのです。
下の歯のインプラント治療では下顎管(かがくかん)という、重要な神経と血管が走っている管を損傷するリスクがあります。これらを傷つけると、術中に大量出血が生じたり、術後に下口唇周囲の神経麻痺が残ったりするため、十分な注意が必要です。
事前に歯科用CTによる精密診断を行っていれば、こうした術中・術後の偶発症の多くが回避しやすいのです。
▼インプラントオペ前CT診断を無料で受けられます(特典)
歯科用CTによる画像診断は、高額な設備が必須となるため、費用が高くなることが多いです。
一般的には10,000円前後の費用がかかり、宇都宮市砂田町のココ歯科クリニックでも、1回10,000円+税とご案内しておりますが、当院でインプラントの無料相談を受けていただいた方は、特典として無料でインプラントオペ前CT診断を受けることが可能です。
関心のある方はいつでもお気軽にご相談ください。
インプラントのカウンセリングも大学病院口腔外科出身の院長加藤が無料で対応いたします。
▼まとめ
今回は、インプラント治療で行う歯科用CTの役割について、宇都宮市砂田町のココ歯科クリニックが解説しました。
インプラント治療には、チタン製の人工歯根を顎の骨に埋め込む外科手術を伴うため、顎骨の幅や厚み、密度などを正確に把握する必要があります。その上で有用なのが歯科用CTによる精密診断です。
インプラント治療の安全性や確実性を確保するためには必須ともいえる画像診断なので、その特徴やメリットについては正しく理解しておくことが大切です。